小さなじゅもん

こたきくんとか、ゆうまくんとか

もしまたこの空の下で生まれ変わっても もう一度同じこの道を歩くだろう



帝劇の真ん中に、優馬くんが立っていた。
その場所が途轍もなく似合う人だなあと思った。思っていた通りだった。



最初に優馬くんがドリボをやると聞いた時、正直マジか、と思った。この夏は、ドリアン・グレイの肖像の主演という大きなお仕事が優馬くんを待っていた。そんな中、ドリボのリハをこなすなんて。だけど心配はなかった。色んな人が色んなことを言っていたけれど、それでも私は優馬くんを信じていた。もちろん体調の心配はしたけれど、こんな風な逆境の中でも全て乗り越えてきた人だから。不安になる理由が一つもなかった。

だから色々と騒ぎ立てる人達を見ても、ばーーーーーーーーか!!!!!!今に見てろよ!!!!!って気分だった。優馬くんが出来ないはずがない。今までだって、何度も何度も私達の想像を超えてきた人なんだもん。

まあ、でもほんとのことを言うと全員揃ってのお稽古が1日半しか出来ないっていうのは正直問題アリアリだと思うし、だからこそ色々言われてしまうのも仕方ないとは思ったけれど。その中でも最高のものを見せてくれるっていう確信が私の中ではあったんです。むしろ優馬くんを信じないっていう選択肢なんて私の中にはなくて。いつだって、どこだって、やってきた人なんだもん。私が好きになった優馬くんはそういう人。

そして、初日の幕間に流れてきたレポ。優馬のドリボがすごいことになってる。ドリボが泣ける。優馬は帝劇の0番に立つ人だ。全部全部、誇らしいものばかりで。正直ここまで絶賛されると思ってはいなかったけれど、私は本当に誇らしい気持ちだった。どや!!!!!!!!うちの優馬すごいだろ!!!!!!!!なめんなよ!!!!!!!!って。私はそんなレポの数々を読みながら、容易に想像が出来たんです。帝劇の真ん中に立つ優馬くんの姿が。分かる。絶対似合うもん。優馬くんはそこに立つべき人だってこと。これまで真剣に考えたことがあった訳じゃなかったけど、だけど漠然と、きっと、ずっと思っていたこと。優馬くんは帝劇の真ん中に立つべき人だって。

だけど、それが優馬くんにとって本当に幸せなことかどうかなんて分からない。帝劇に立てること、帝劇の0番に立てること、それが選ばれた人だけの特権だとして、そんな特権を与えられて帝劇に立つ自担の姿を見れること、帝劇の0番に立つ自担の姿を見れること、それが私達にとっては幸せなことだとして、本人たちにとって本当にそれが幸せなことだなんて限らない。もしかしたらその特権を与えられたことは時に残酷な運命であり、宿命であり、それが本人を苦しめているのかもしれない。だけどそれでも、ユウマは歌う。


もしまたこの空の下で生まれ変わっても
もう一度同じこの道を歩くだろう


なんて素敵な歌詞なんだろうと思った。大好きな人がくれるこの言葉は、私にとって最高に嬉しい言葉で。この歌を歌っているのはユウマだけれど、優馬。ユウマと優馬のこれまでの全てを重ね合わせてしまう。理不尽で身勝手な大人に振り回されてきたユウマ。残酷な運命に振り回されて、ユウマは叫ぶ。「何もかも引き受けてやろうじゃねぇか!!」ああ、これは優馬だ。様々な大人の事情と思惑に振り回されて、様々な場所に連れて行かれ、そこに立たされ、沢山の重荷を背負わされて。

私は優馬くんの何にも背負っていない姿を見たいってずっと思ってた。だけど結局、優馬くんには色んなことを背負わせてしまってた。優馬くんはきっと、色んなものを背負わせてしまいたくなる人。それはとっても残酷なことかもしれないけれど、だけど優馬くんは、これまでも、これからもきっとどんなことも引き受けてくれる人。引き受けるしかないから引き受けるんじゃなくて、引き受けようとしてくれる人だ。私は思った。ああ、もうここにはあの頃の優馬はいない、と。借り物みたいに連れて来られて、置物みたいにそこに立たされていた優馬はもういない。真っ直ぐに前を見据え、これまでの、そしてこれからの全てを引き受けていく覚悟の瞳をした優馬がそこには立っていた。そしてその優馬は歌うんです、同じ道を歩く、と。

わたしは何度だって考えてしまう。優馬くんにとって、この道を歩いてきたことは、本当に幸せなことだったのかって。もっと楽で幸せな道もあったんじゃないかって。優馬くんはずっと後悔はしていないかな、本当は違う道を選んでいたらって思うことだってあるのかなって。そうなのかもしれない。100%これまでの道が、今が幸せだとは言い切れないかもしれない。それでも同じ道を選んで、歩こうとしてくれている。こんなに幸せな言葉があるのだろうか。思い出したのは、ソロコンオーラスでの「ジャニーズに入ってよかった」という優馬くんの言葉。私はあの時、この言葉を宝物にしたいと思った。そしてあの言葉は私の宝物になった。そして今、大切な宝物がまた一つ増えた。「もしまたこの空の下で生まれ変わっても もう一度同じこの道を歩くだろう」というユウマであり優馬の言葉。そして、それを歌う優馬くんの姿。「僕には自信がある」と帝劇の真ん中に立って歌う優馬くんの姿。全部全部私の宝物にしたい。宝物にする。そして、いつだって最高の宝物を届けてくれる優馬くんが、私にとっては一番の宝物だ。



優馬くんは、帝劇の真ん中が似合う人だ。それが優馬くんにとって残酷なことだったとしても、私はまた優馬くんにそこに立って欲しい。また、帝劇0番に立つ優馬くんが見たい。

優馬くん、DREAM BOYSお疲れ様でした。
そして素敵な夏を、ありがとう。